我が家の本棚から 第二回

まつを

2011年04月14日 17:18

なんか大げさに聞こえるかもしれないので「世界の車窓から」みたいなタイトルにしてみました。大したことは書けませんきませんのでご安心を。
でー、前回は内容だけに重たくなっちゃったので、第二回目は簡単にと私と家内の共通の趣味である「酒」から一冊。お互い好きなので、酒にまつわる蔵書も少なくはないと言えるかもしれません。その中から「作家の酒」という本をご紹介します。

物書きと言われた人たちが愛した酒、行きつけだった店のいつもの肴、家での献立。それらにまつわる文章と写真、近親者の言葉が寄せられています。十人十色、いろんな酒の飲み方があるものです。ちなみに最近の私は、いりこを齧りながら飲むのが一番楽で良いのです。たかがいりこと言いましても、味の仕方がぜんぜん違うんですねぇ。おかげで美味しい出汁もひけるようになりました。

えー、本題に戻りましてっと。知ってる名前では、池波正太郎、中上健次、山口瞳、赤塚不二夫、星新一、大藪春彦などなどなど。みんなグラスや猪口を傾ける時の表情たるや、ただ幸せそうなんて言葉では尽くせぬ、なんとも云えぬ佇まいなのです。


作家それぞれに簡単なコピーが添えられてます、私もこんな酒飲みになりたいものです。


吉田健一  犬が日向ぼっこしているような心境で飲め

池波正太郎 酒を二本ばかり飲んで、また歩きだすのもいい

福田蘭童  うまい魚を食べたきゃ、釣ってこよう

小津安二郎 一升ビン百本空けて一本の脚本が生まれた

田中小実昌 世界中、どこへ行ってもバスに乗り、映画を観たら、酒を飲む

田村隆一  渇くおそれあれば、飲むべし



作家の酒 (コロナ・ブックス)
コロナ・ブックス編集部
平凡社 2009-11-25




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