2006年10月27日
股旅

私のブログタイトルに「股旅」って言葉が入ってますが、今日はそのお話。
奥田民生氏のアルバムタイトルにもありましたねぇ〜、「股旅」。えっ!嫌いじゃないですよ。高校の頃から大ファンでした(笑)。ユニコーン、一時代を作ったバンドでした・・・。
って、これは置いといてぇ〜。この「股旅」は、私の生まれた1973年、市川崑監督作品の映画「股旅」からなのです。
私、ロードムービーが好きなんです。なんと言いますか、サクセスストーリー、冒険活劇、人情物、青春物etcと、いろんな色に染められ、移動を重ねる度にストーリーが展開していくわけです。旅が付きますので言わずもがな、ジャパニーズロードムービーの草分けと勝手に思っている映画です。
簡単にストーリーを・・・。江戸時代の若い渡世人3人の旅の話。貧しい故郷を離れ、一旗揚げ様と一宿一飯の恩義で諸国を旅して回るのです。「お控ぇなすって」ってあれです。ただ、飯食わせてもらったら、親分とその他大勢の関係。事が事ならば、人情沙汰に巻き込まれてしまうのです・・・。
大学生の頃観た映画。第2次ベビーブーマーの中でドロップアウト気味であった私には、淡々と進むストーリーが特に心に残った訳です。「こんな生き方、出来るわけない」と思いつつも、私の心の琴線に触れっぱなしなわけです。勝ち・負け組なんて言葉は無かった時代、自慰的映画と言いますか、漠然とした未来を切り開いてくれた作品でした。
この映画の配給は「日本アートシアターギルド」(ウィキペディアより)と言う映画会社。年会費を払うと、今で言うミニシアター系の作品が安く見れるという、素晴らしい配給元が1980年代半ばまであったのでした。
国内外のメジャー監督から、当時若手だった国内の大物監督の初期作品などが、その名を連ねております。
改めて、この国を形作ったこのATG作品の数々、見直してみようと思います。20〜30年前の同世代監督が見た世界を、再認識出来るかもしれません。特に邦画に興味のある若い方、一見の価値有りです。
Posted by まつを at 01:31│Comments(0)