2011年01月26日
絶倫食
ジャケ買いならぬ、装丁買いです。タイトルのインパクト、タイポグラフィー、そしてオットセイのイラスト。著者は言わずと知れた発酵学の権威で、臭いものが大好きな「食の冒険家」でもあります。体験談も含めその文章を飾るピンピンズンズン、ピュッピュッピュッ、ピョロン、ドロドロネバネバ、ピュルピュル、ムンムンムラムラなる小泉擬声語はもちろん健在。薬草ハーブはもちろん、蟻や蟷螂の卵に至る動物性強精材料の説明、古今は古代中国から江戸時代そして現代、洋の東西では沖縄から南米そして北極圏まで網羅してあります。単に食だけに留まらず、「医心方」を始めとする国内の文献や「カーマスートラ」などインドから東アジアのものまで引用して紹介。エッセイのため、お題目により若干内容が重複する感が見て取れますが、是非巻末前の発酵食品の下りと最終項の「感覚を刺激する欲情食」に目を通して頂きたい。民間伝承・オカルト的な物からまともな?エビデンスの取れる物まで、古今東西の好事家のフルコースを篤とご覧あれ!






表紙のオットセイも含め、この各項で挿し込まれたイラストを手がけたのが中村純司さん。どこかで見たことのある親しみやすいイラスト。文章の邪魔をしない、なんとも言えない趣があって良いのです。私のお気に入りは真ん中左のホヤですね。他にもちょっぴりキッチュなイラストがいっぱい載ってます。






表紙のオットセイも含め、この各項で挿し込まれたイラストを手がけたのが中村純司さん。どこかで見たことのある親しみやすいイラスト。文章の邪魔をしない、なんとも言えない趣があって良いのです。私のお気に入りは真ん中左のホヤですね。他にもちょっぴりキッチュなイラストがいっぱい載ってます。
2010年12月17日
まつを的漫画大賞2010
ひまわりっ~健一レジェンド~全13巻 (モーニングKC) 東村 アキコ (著)
何が良いかって、一言では言えないのですが、うーん、「愛すべき登場人物達」とでも言っておきましょうか?当の健一さんはどんどん影が薄くなり、主演女優的なアキコ女史もしかり・・・。サブキャラが主役の座を狙って、しゃしゃり出てくる群雄割拠漫画なんです。瞬発力ではなく、小ネタが漢方薬のようにじわりじわりと効いてくる感じで笑えるので何度も何度も読める。まー、あまりシチメンドクサイ事考えなくとも(私を)必ず笑かしてくれるので、暇つぶしには最適な作品ですね。海月姫から入り、読み始めた時に完結してたのが良かった。全13巻を時間が空くたびに取り出してきて読んでましたわ。勿論、ゴッちゃんも主泣きも好きですよ。でも今年はコレですね。
で、昨日放映されたPOTchannel、掟ポルシェさんと東村アキコてんていのトークです。2時間もあるので触りだけとりあえず聴いて紹介しようと思ってたんですが、年賀状作りながら最後まで聴いてしまいました、面白い。東村さんの事を良く知る掟さんが上手にトークを引き出してくれてます。是非ご覧下さい。音量がおかしいのは0:13位で直りますので。
何が良いかって、一言では言えないのですが、うーん、「愛すべき登場人物達」とでも言っておきましょうか?当の健一さんはどんどん影が薄くなり、主演女優的なアキコ女史もしかり・・・。サブキャラが主役の座を狙って、しゃしゃり出てくる群雄割拠漫画なんです。瞬発力ではなく、小ネタが漢方薬のようにじわりじわりと効いてくる感じで笑えるので何度も何度も読める。まー、あまりシチメンドクサイ事考えなくとも(私を)必ず笑かしてくれるので、暇つぶしには最適な作品ですね。海月姫から入り、読み始めた時に完結してたのが良かった。全13巻を時間が空くたびに取り出してきて読んでましたわ。勿論、ゴッちゃんも主泣きも好きですよ。でも今年はコレですね。
で、昨日放映されたPOTchannel、掟ポルシェさんと東村アキコてんていのトークです。2時間もあるので触りだけとりあえず聴いて紹介しようと思ってたんですが、年賀状作りながら最後まで聴いてしまいました、面白い。東村さんの事を良く知る掟さんが上手にトークを引き出してくれてます。是非ご覧下さい。音量がおかしいのは0:13位で直りますので。
2010年11月30日
リアル10巻発売。
とっくにご存知の人が多いと思いますが「リア充」という言葉があります。もともと卑下する意味合いだったようですが、最近は特に「あいつはリア充だからいいよな」とか、皮肉のニュアンスを込めた使い方をされているようです。なんだか嫌な言葉ですな。
さて先日、10巻目が発売された「リアル」、購入しました、ほぼ惰性で。年に一度の恒例行事となってしまっている毎年この時期の出版、「あー、今年もそんな時期かー」なんて思わず手を伸ばしちゃう日本人の特性を出版業界に狡猾に利用されているようです。なんなのかなぁ、飽きてしまったのではありませんが、なんだか興が醒めましたわ。惰性で動いてて、身体感覚のリアルさが薄れてたなぁ。
ザ・ベストハウス123って好きな番組だったんですけど、いつの間にか「感動の~」とか「悲劇の~」とかの内容ばかり。「泣ける~」って企画が様々な業界ではやっていたようですが、そんな雰囲気を私がこの漫画にもあるのではと感じてしまったからでしょう。
他人の作り上げたリアルな物事に、プレイヤーとして参加も良いのです。しかし現在の自分を「これは本当の自分ではない」と黙殺して現実に目を向けないのでは何も変わりませんよ。作者がこの「リアル」というタイトルに何を託したのか。もう一度考える機会があればと思います。
えっと、そもそもリアルってどんな意味でしたっけ?
さて先日、10巻目が発売された「リアル」、購入しました、ほぼ惰性で。年に一度の恒例行事となってしまっている毎年この時期の出版、「あー、今年もそんな時期かー」なんて思わず手を伸ばしちゃう日本人の特性を出版業界に狡猾に利用されているようです。なんなのかなぁ、飽きてしまったのではありませんが、なんだか興が醒めましたわ。惰性で動いてて、身体感覚のリアルさが薄れてたなぁ。
ザ・ベストハウス123って好きな番組だったんですけど、いつの間にか「感動の~」とか「悲劇の~」とかの内容ばかり。「泣ける~」って企画が様々な業界ではやっていたようですが、そんな雰囲気を私がこの漫画にもあるのではと感じてしまったからでしょう。
他人の作り上げたリアルな物事に、プレイヤーとして参加も良いのです。しかし現在の自分を「これは本当の自分ではない」と黙殺して現実に目を向けないのでは何も変わりませんよ。作者がこの「リアル」というタイトルに何を託したのか。もう一度考える機会があればと思います。
えっと、そもそもリアルってどんな意味でしたっけ?
2010年11月29日
夏の日の1984。
以前から気になっていた同書、なかなか機会が無く(言い訳)そこまで情熱も無く(本心)手が伸びなかったのですが、車検の待ち時間にBOOKOFFで購入。そんなに鉄道に興味もないが旅は好きだし、学生の頃18キップで北海道に行った事はある、何だか今どきのアンニュイな恋愛物みたいな動機でゴメンなさい。一番琴線に触れたのは、第一話で久留里線の事が書かれていたからなのです。
実は私、この沿線の町、久留里市場という所で夏休みの20日間程滞在した経験があります。えーとその時、羽田行きの飛行機のモニターではロス五輪の開会式の国際映像が流れておりましたので…、1984年7月28日ということになります。
祖母と弟と一緒に叔母の家に遊びに行ったのですが、まあこれがつまらんのですわ。だって友達はいないし、鉄道が走っているとは言え、故郷とかわらん位田舎だし…。小櫃川で釣りをしたのは憶えています、そのほんの一時ですが、地元の子と仲良くなりました。どうやら私は釣りキチ少年と認識されてたみたい、確かに竹竿で沢山釣ってました。私の手持ち無沙汰感を察してくれたのか、叔父叔母夫婦が久留里城やら、亀山ダムやら、鴨川シーワールドに連れていってくれたのはありがたかったです。
こんな形で小学校最後の夏休みの事を思い出すとは、思いもよりませんでした。つまんない思い出でも素晴らしい経験となって生きるのかもしれません。
最後に思い出の一杯詰まったロス五輪の開会式の映像をご覧下さい。そういえば時差が東京と-17時間って事だから次の日になるのかな…、なんて細かい事は気にせずどうぞ。
実は私、この沿線の町、久留里市場という所で夏休みの20日間程滞在した経験があります。えーとその時、羽田行きの飛行機のモニターではロス五輪の開会式の国際映像が流れておりましたので…、1984年7月28日ということになります。
祖母と弟と一緒に叔母の家に遊びに行ったのですが、まあこれがつまらんのですわ。だって友達はいないし、鉄道が走っているとは言え、故郷とかわらん位田舎だし…。小櫃川で釣りをしたのは憶えています、そのほんの一時ですが、地元の子と仲良くなりました。どうやら私は釣りキチ少年と認識されてたみたい、確かに竹竿で沢山釣ってました。私の手持ち無沙汰感を察してくれたのか、叔父叔母夫婦が久留里城やら、亀山ダムやら、鴨川シーワールドに連れていってくれたのはありがたかったです。
こんな形で小学校最後の夏休みの事を思い出すとは、思いもよりませんでした。つまんない思い出でも素晴らしい経験となって生きるのかもしれません。
最後に思い出の一杯詰まったロス五輪の開会式の映像をご覧下さい。そういえば時差が東京と-17時間って事だから次の日になるのかな…、なんて細かい事は気にせずどうぞ。
2010年11月05日
最近、衝動買い多し。
本の紹介がメンドくさいのでアフェニャ~ィトをしてみました、言いにくいですね。ですが簡単に名前と画像が挿入出来ます。ご覧の通り、最近変な本ばかり買ってます。あといまさら陰陽師が個人的にリバイバルしてたり、いまさら1Q84読んだり、あとは嫁さんの梅原猛や白川静の本とかで漢字の勉強をしてます。もちろんアフェ~トで紹介してる本はお勧めでない物が多数ありますので、買う前に一言お声をかけて下さい!お貸しします!Fantasmaの限定盤は一昨日到着、これは楽しみですわ。
歳近衝動買いが多い、秋ってそんな季節なのでしょうか?
2010年09月27日
2010年09月04日
新刊ラッシュにつき・・・。

新刊ラッシュ!主に泣いています①発売と思っていたら、大奥⑥も出てた・・・。
しかし、下の記事は本当なのか?AMAZONよ。

私みたいな節操の無い漫画好きの仕業だと思うのだが・・・。
この記事に促され、勢いで予約するよしながファンがいない事を願います。
2010年05月12日
やっぱ映画化って難しいのねー。
今回の旅の本。
風が強く吹いている 三浦しをん著
以前から気になっていたこの作品、鹿児島を発つ日、紀伊国屋書店で滑り込み購入、勿論文庫本サイズ。文庫本もハードカバー版と同じく山口晃氏の装丁。旅の合間に・・・、なんてそんな暇があるのかいな?トランジット等、長期待ち時間の保険として、と考えていたのですが、いやはや読ませます、まさに駆け足なのです、一気に巻末まで。単純明快とは失礼かもしれませんが、こぎみ良いタッチでするすると書かれつつ、タイミング良くスピードを落とさせ、ジワッと目頭が熱くさせる坂のような盛り上がりなど、内容と同じく疾走感を伴って読むことができましたよ。どうしても先が読みたくて、睡眠時間を削りながらヤンゴンのホテルで読んでしまいました。
風が強く吹いている 脚本・監督:大森寿美男 出演:小出恵介、林遣都
んでー、日本に帰ってどうしても観たくなったのがこちら。原作読んだばかりで、舞い上がった凧みたいになっちゃってて、地に足が着いてなかったから痛い目にあったのかなあ。たしかに長い話だけどここまで端折んなくても・・・、いや上手に2時間でまとめたと言うべきか。小さな引き出しに入っていた物をを大きなものにまとめて入れてしまって、あれ、これ、どこに入ってたのかな?ここだったっけ?なんてむりやり直し入れた様な内容になってます。喩えが解りにくいですね。
以前、映画の日に観ようと与次郎に行って、少し遅れたので「沈まぬ太陽」観たんだよなぁ、思い出した。よく行くレンタルビデオ店の移転OPEN記念で、半額レンタルでした。
帰国から一週間以上経ってしまいました。いいかげん、旅の記録もまとめなきゃ。
風が強く吹いている 三浦しをん著

風が強く吹いている 脚本・監督:大森寿美男 出演:小出恵介、林遣都

以前、映画の日に観ようと与次郎に行って、少し遅れたので「沈まぬ太陽」観たんだよなぁ、思い出した。よく行くレンタルビデオ店の移転OPEN記念で、半額レンタルでした。
帰国から一週間以上経ってしまいました。いいかげん、旅の記録もまとめなきゃ。
2010年04月21日
カリコリ、そういえば良い響きだ。

カリコリせんとや生まれけむ 会田誠著 幻冬舎
「ロリコン鬼畜系で三流社会派アーティスト」、「カリコリ中毒者」、「中島みゆきさんのファン」、「(ラグビー以外の)球技嫌い」「ADHDな(自称)星の子」、「スベリの達人」、「ナチュラル・ボーン・フェミニスト」、「文章の不自由な人」などなどとこの本で自分の事を表現する著者、帯ではもっとも危険な現代芸術家とされています。よしもとばななさんが「会田さんは、信じられないくらい文章がうまい。(略)」と評するように、澱みなく一気に読むことが出来ました。苦手意識からの反動形成か、至極丁寧に綴られたこのエッセイは、多少エキセントリックと思われる内容・表現でさえ上手に書き解してあり、その違和感が洒脱となって軽みを与えています。やっぱこの人はおかしい、そして面白い、この言葉に尽きます。文筆業を兼ねているお笑い芸人さんのエッセイもこんな感じなんでしょうか?
2010年04月04日
斜め読みで語る漫画大賞2010後編
アイアムアヒーロー 1 (ビッグコミックス) 花沢 健吾 (著)
今回読んだ物で唯一、過去の作品を読んだことのある作者のものです。平たく言うとなんとなく作風が解るって事ですね、それが良きに働くかどうかはその時折で変わります。ネタバレかもしれませんが、2巻(現在連載中、2巻まで発売済み)から一気に内容の変調といいますか、とにかく変わります。作者自身がリスペクトしている「新井英樹」の作風をどうしても感じてしまうのは私だけでしょうか?とりあえず今後の展開が気になります。
海月姫(1) (KC KISS) 東村 アキコ (著)
今回の一押し!「くらげひめ」と読みますよ、私は読めませんでしたよ。面白いです、ストーリーの展開もですが、ギャグと言いますか、勢い・テンポすべてに惹かれてしまいました。かなり突飛な方ばかりなんですが、登場人物の設定がすばらしい。お人形さん遊びのようにキャラクターを絡ませるだけで話が進みそうな、個性が際立ったものです。今回読んだ唯一の女性向け漫画でした、作者は男性誌でも漫画を描かれているようです。お勧め!
今回いくつか読んだんですが、登場人物に「おたく」を感じさせる物が多かったり、設定に今までの漫画に無かった「ニッチ」さがあったりと、新しい時代なのかなぁと少し感慨深げに感想を述べるとします。いゃー、漫画ってホントに良いもんですな。

海月姫(1) (KC KISS) 東村 アキコ (著)

今回いくつか読んだんですが、登場人物に「おたく」を感じさせる物が多かったり、設定に今までの漫画に無かった「ニッチ」さがあったりと、新しい時代なのかなぁと少し感慨深げに感想を述べるとします。いゃー、漫画ってホントに良いもんですな。