2011年04月03日
荷解きで思い出した事。
このアイコンを憶えておいでの方、どの位いらっしゃるだろうか?
2009年7月を最後に日本版が無くなってしまったEsquire(エスクァイア)のエスキー君なのだ。
前職の頃、この雑誌の毎年4月に出ていた「日本のBAR」という企画は必ず目を通すようにしていた。文章に力があるなぁ、こんなに書けたら良いなぁ、美味い酒飲みたいなぁなどなど思いを廻らして。
どうせ買いに行かなきゃならないからと、来る2002年4月に発行される「日本のBAR2002」に向けて年間購読してた。しかしその企画は結果的に2001年が最後となり、購読も延長することはなくなってしまった。
コラム等も実に熱の篭ったものだったと思う。特に好きだったのが「マグナムが見た21世紀の光と影」と「しゅんのもの歳時記」。
「マグナム~」は毎月2枚、マグナム会員の写真家の作品にいとうせいこうがコラムをつけるというもの。「しゅんのもの~」は、かの魯山人の愛弟子で知られる平野雅章。その時の旬の食べ物を一つピックアップして、様々な文人の俳句を絡めて書かれるエッセイ、唐仁原教久のイラストが添えられる。
2002年あたりまでが面白かったなぁ、ってのが率直な印象。実際、その後「しゅんのもの~」は連載がなくなり、「マグナム~」はいとうのものより明らかに切れ味の鈍い文章が付くようになってしまった。
この業界、広告収入がなければやっていけないのは周知の通り。華々しい広告写真に飾られているんだけど、やっぱり必要なのはエッジの効いた写真や、情報だけではなく"匂い立つ"ような文章だと思う。
こんな時代だからこそ、読者の思いを廻らせたらしむ事、わくわくするような記事を!と願いたいものだ。
Posted by まつを at 16:06│Comments(0)
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